絵 本 『ありがとう』
パパとママがお出かけで
こどもたちはちょっぴり
ふあんになりました
画家 村元美海

私が、画家の美術館を作り始めたころ、すべてが、はじめての試みであり、できるだけ立派な美術館にしたいと気負い過ぎていた為、気を抜くとすぐにでも挫折しそうなぐらい疲れきっていた。

気分転換のため、屋外に出て、スケッチをしていたら、母キツネが、怪我をして不自由な足を引きずりながら、自分の巣にいる子たちを守るために、わが身を呈して、少しでも、私を巣から引き離そうとしているではないか。その、キツネの家族に勝手に近寄り、数多くの愚痴も聞いてもらった。

 キツネの家族が不思議な事に、警戒心を解き、親しくしてくれたのは、私の錯覚ではない。もちろん、餌付けなどはしていない。それなのに、毎日、ゆったりとスケッチをさせてくれた。

 ふと、キツネの家族が気づかせてくれた。
 こうやって、家族仲良く、何事もなく大自然の中で生きていくということだけでも、嬉しくも、大変な事だと。感動と勇気を与えてくれました。 
みんないっしょに生きていけることだけでも、幸せ。そんな想いを、キツネの家族は教えてくれた。キツネの家族が、この絵画を描かせてくれました。ありがとう。
つらいけど
さみしいけど
そろそろ
子供たちが大人になる
そんな日が

その日が来たようです
すべってあげるか
食べてあげるか
ねえねえ
パパ、ママ

こどもたちは甘えん坊
あっ、見つけたぞ

わぁい、見つけたぞ
子供たちも
どんどん
いつの間にか

大きくなってきました
さみしがらないで
子どもたちだけで
お留守番が
できるようになりました
お父さんは子どもたちの様子を見にお出かけです
幸運は突然

不思議な出会い
なぜかしら

ずっと

そばにいたくて

そばにいてほしくて
あったかい

あつい

ふたりにだけわかる

想いです
いつの間にか
おとうさん
おかあさん
と言えるまでに
大きくなりました
「お父さん子どもたちは元気でやっているでしょうかね?」

お母さんが聞きました
絵本
『ありがとう』

絵画・文 村元美海
そうしなければ
この厳しい自然の中では
愛する子供たちが
生き抜いていけないことを

親だから

伝えたいのです
十勝野でみんなみんな元気です
どんな生き方を

漠然とそんなある日に

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